text : Ayakana Sugiura
photo : Hiroaki Katsumata(futsal grapchic)
川原永光

陽気な中に厳しさを持つ守護神

2002年からもう5年、川原は日本のゴールマウスを守り続けてきた。黄色いユニホームを身にまとえば、藤井健太から「プーさん」と呼ばれ、いつも元気よく、笑顔が絶えない明るいキャラクターである。しかし、試合になれば眼つきは一変。試合中には最後尾から大きな声で指示を出し、チームを盛り上げる。ボールに触らなくてもチームを支えること、それが彼の役目でもある。だからボールが来なくても一瞬でも気を抜けない。
体格からすればしっかり構えて守るイメージだが、意外にも(というのは失礼だが)反射神経が鋭く、決定的なピンチでも驚異的な反応でこれまで数々の失点を防いできた。5/3のアルゼンチンとの壮行試合でも、小野大輔が退場して1人少ない状況での彼の3連続スーパーセーブが無ければ、試合は早々と決まっていただろう。

古株だからこそ知る苦杯

スペイン、ブラジル、ポルトガル。日本がこれまでに大敗を喫した強豪であるが、その全ての試合に川原は選ばれている数少ない選手である。古くから選ばれているという事はそれだけ苦汁をなめている事でもある。だからこそ、フットサルに賭ける執念は強い。
2005年にプレデターへ移籍した際も、シーズン中は毎週、練習のためだけに静岡から都内まで通った。もちろん、試合のときも静岡から会場へ移動していた。言うのは簡単だが、身体を使うスポーツに長距離移動は想像以上の疲労をもたらす。それでもそれを続けられるのはフットサルへの想いが強い証拠でもある。
昨年、念願のアジア選手権を制覇した。しかし、それだけでは満足しない。当然連覇を狙っている。だから、いつもの笑顔は少しの間、見られないだろう。5/19まで。

Profile:かわはら ひさみつ 1978年11月24日生 178p、85s バルドラール浦安所属