遅れてきた大物
彼を「日本代表」に推す声は、地元関西のみならず、関東のファン、ライター陣からも上がっていた。その実力とポテンシャル、観るものを楽しませるテクニックは多くの関係者の間ですでに高い評価を得ていた。日本の中で最後の最後に彼を「認めた」のがサッポではないか―?と思われるほど、待ちに待った代表選出。遅すぎた感も否めないが、なにわともあれまたひとり「大物」が代表メンバーに加わった。
日本代表の中で唯一のレフティー。フットボールの中で「レフティー」と言えば当然のように「テクニシャン」を想像してしまうが、岸本もその例外でない。左足から繰り出される、長、短、高、低、緩、急の、逐一"敵の裏をかいて"出されるパスは見ていて小気味良く、(ランナーズハイならぬ)キシモトズハイに陥ってしまいそうなほど軽快。しばらくフットサル日本代表には不在だった、"ゲームメイク"のスペシャリストが、日本の攻撃の幅を一気に広げる。
地元大阪(関西)の期待を胸に
岸本の所属するシュライカー大阪のホームスタジアムのひとつは、アジア選手権が開催される大阪市中央体育館。長く活躍した関西のフットサルファンには、サムライブルーのユニフォームを纏った岸本の活躍は"たまらない"。Fリーグ開催が近づくホームタウンに向けても強烈なアピールとなるはずで、岸本の一挙手一投足に、熱い目線が注がれそうだ。
ポテンシャルの高さは、スペインから合流した木暮、小野ら海外組からも早くも認められている。1.木暮が絶対的なピヴォとして活躍。2.小野がピヴォとして台頭し、木暮がアラピヴォで木暮・小野コンビが成立。と、攻撃では2段階の進化を遂げたサッポジャパン。岸本は『第3の男』として、日本の攻撃に3回目のパラダイムシフトをもたらしてくれるかもしれない。
Profile:きしもと たけし 1978年7月5日生 168p、61s シュライカー大阪所属